シラバス |
講座名称 |
翻訳文法 表現編 |
講義回数 |
16回 |
プロフェッサー |
井上 健 (いのうえ けん)
東京大学大学院人文科学修士課程修了。神戸大、京都大、東京工大、東京大などの教授を歴任。専門は比較文学、アメリカ文学。翻訳書、翻訳に関する著書論文多数。1990年代よりバベル通信・通学教育に従事。 |
インストラクター |
西宮 久雄 (にしみや ひさお)
東京大学法学部卒業。沖電気工業株式会社にてマーケティングマネージャーとして勤務。バベル翻訳大学院文芸翻訳専攻修了。翻訳修士。フリーランストランスレーター、レビューアー、翻訳プロジェクトマネージャー。
※複数のインストラクターが担当します。 |
講座概要 |
翻訳表現の基本ルールを学ぶ。 |
講座の目的
(コースオブジェクティブ) |
本講座の目的は、翻訳文法の表現ルールを学ぶことにより、正確な読解から適切な翻訳更にはジャンル別による文体の訳し分けの技術を学生に習得させることにある。 |
講座の学習成果
(ラーニングアウトカム) |
本講座を修了した学生は、翻訳文法の表現ルールを使用して、正確な読解、適切な翻訳、ジャンル別による文体の訳し分けをすることができる。 |
講義の進行システム |
表現ルールを読み、演習課題を自分で訳す
講義を聴講
解説と訳例で自己採点
課題提出 |
配布物(テキスト他) |
「表現ルール」「演習課題」「解説・訳例」(各回講義室に表示。必要に応じてプリントアウト)
* プロフェッサーによるオリジナル執筆。バベル翻訳大学院著作権保有。 |
コースアウトライン |
回数 |
講の標題 |
履修内容の概要 |
第1回 |
1. 日本語の特性を知る |
訳文を構成する上で特に問題となりそうな点 |
第2回 |
2. 不要な主語・人称代名詞を切る |
(1) 一人称の場合
(2)三人称の場合 |
第3回 |
3. 語り・視点をとらえる |
(1) 一人称の場合
(2)三人称の場合 |
第4回 |
4. 時制を読む・時制を訳す |
(1) 過去時制
(2) 完了時制
(3) 進行形 |
第5回 |
5. 動きを訳す |
(1)現在分詞
(2)接続詞・関係代名詞
(3)擬声語・擬態語 |
第6回 |
6. 話法を考える |
(1)間接話法と直接話法
(2)描出話法 |
第7回 |
7. 名詞を訳し分ける |
(1)普通名詞とコノテーション
(2)抽象名詞と漢語
(3)固有名詞の表記 |
第8回 |
8. 主語・述語間の距離 |
(1)S+V+O構文からS+O+V構文へ
(2)主語・述語間の距離を縮める |
第9回 |
9. 指示代名詞を工夫する |
(1)指示代名詞の省略
(2)指示代名詞の位置 |
第10回 |
10. 語順と修飾のルール |
(1)修飾の基本原則
(2)関係詞構文 |
第11回 |
11. 言葉のレベルをいかす |
(1)硬い言葉・軟らかい言葉
(2)古い言葉・新しい言葉
(3)方言・ピジン語 |
第12回 |
12. ジャンルと文体 |
(1)ジャンルと読者の期待値
(2)フィクションの文体
(3)ノンフィクションの文体 |
第13回 |
13. 文末でリズムをつくる |
原文のリズムを、訳文の日本語のリズムに「翻訳」 |
第14回 |
14. 会話文翻訳上達法 |
(1)年齢
(2)性差
(3)会話文のつながり、テンポ |
第15回 |
15. 文を加工する |
(1)文を分ける・文をつなぐ
(2)簡潔にまとめる
(3)説明的にまとめる |
第16回 |
16. 推敲 : 日本語を整える |
(1)句読点は息継ぎと考える
(2)漢字を使いこなす
(3)接続詞は方向指示器である |
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修了要件 |
1. 全課題提出
2. 最終試験の評価がB以上
評価 |
得点 |
A |
85〜100 |
B |
70〜84 |
C |
60〜69 |
D |
50〜59 |
F |
49以下 |
各講ごとの提出物は、評価シート(評価点数及び評価コメント)と添削及び解説を付してお返しします。 |
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