プロフェッサーのプロフィール |
柴田裕之(しばた やすし)
1959年、東京生まれ。
1982年、早稲田大学理工学部建築学科卒業。
1985年、 Earlham College(米国) 心理学科卒業。
1988年、日本翻訳家養成センター(バ ベル)通信本科修了・旧BSPB級会員。
1989年、バベル翻訳・外語学院通学部 専門課程修了。
1990年より同学院(現BABEL UNIVERSITY)講師を務めながら出 版分野を中心に翻訳業に従事。
[訳書] 『スタンフォード・ラッフルズ』(凱風社)、『死のコスモロ ジー』(凱風社)、『死、眠り、そして旅人』(彩流社)、『ママは決心した よ!』(白水社)、『モラル・コンパス』(実務教育出版)、『ドン・ジョ ヴァンニ』(白水社)、『瞑想と悟り』(NHK出版)、『マフィアと官僚』 (白水社)、『精霊の街デリー』(凱風社)、『20世紀の歴史別巻1』(平凡 社)、『ブルーイーグル』(CD-ROM・ジャストシステム)、『ヒーローの輝く 瞬間』(NHK出版)、『ディマジオの奇跡』(宝島社)ほか [著書] 『かんたん英語でピタリ通じる英会話の本』(小学館)、 『Newsweekボキャビル1000語大作戦』、『Newsweekボキャビル1000語大作戦 Vol.2』、『Newsweekパワ−ボキャブラリ−1000語』(以上共編著、バベル・ プレス)
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開講にあたって |
翻訳という作業には、原文の内容を読み取る能力と日本語で表現する能力に加えて、翻訳の変換技法が必要です。そのひとつとして挙げられるのが、機械的に英語を日本語に置き換える、いわゆる英文和訳の技法でしょう。これをマスターすれば、たしかに大学入試では点がとれるのかもしれませんが、できあがった訳は、日本語としては不自然な場合が多く、意味が伝わりづらいこともよくあります。
それでは、長い時間をかけ、ひたすら試行錯誤を繰り返し、先人の訳の真似をしながら技を盗み、体験に基づいて少しずつ感覚的にコツをつかんでゆくしかないのでしょうか。これは、あまりにたいへんですね。
たしかに、原文は契約書などの定型化された部分を除けば、毎回すべて違うので、翻訳にあたっては臨機応変が建前です。とはいえ、どんな原文の翻訳であれ、英語の構文や発想を日本語の構文や発想に変換する点は共通しています。この変換の原則を体系的にまとめたのが翻訳英文法なのです。不自然でわかりづらい日本語に機械的に置き換える英文和訳にかわって、翻訳英文法の基本ルールをマスターすれば、変換作業の基本が確立され、翻訳の質も効率も上がることでしょう。
この講座はテーマごとに全部で8つのレッスンに分かれ、さらに各レッスンはポイントごとに3〜5のユニット、合計で31ユニットに分かれています。一気に勉強することもできますが、負担にならない程度に、小刻みに取り組むのも有効な方法でしょう。それぞれのレッスンやユニットは独立性が高いので、順番にこだわる必要もありませんし、苦手な箇所を重点的に学ぶ手もあります。
また、なにも一回で完璧にマスターする必要はありません。ほかの講座の学習や自習などをしていて、問題にぶつかるたびに、該当するレッスンやユニットに立ち戻り、復習すればよいのです。そうでなくとも、ときおりさっと目を通したり、音声講義を聴いたりして、おさらいをすると、翻訳英文法の基本ルールが頭にしっかり定着することでしょう。
どうぞ、この講座をじゅうぶん活用して、翻訳の変換技法の基本を身につけ、今後、あらゆる翻訳の場面で役立ててください。 |
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