シラバス
講座名称 異文化コミュニケーション (Course No:52076)
講義回数 16回
プロフェッサー 小坂貴志(こさかたかし)

<プロフェッサー紹介>
神田外語大学英米語学科教授。青山学院大学文学部卒業後、日本アイ・ビー・エム株式会社に勤務。デンバー大学人間コミュニケーション研究科修士号取得、博士課程単位取得終了満期退学。大学院在籍中より、プルーデンシャル異文化サービスにてリソースパーソン、異文化ビジネスコンサルタント、J.D. Edwards World Source Companyにてテクニカルトランスレーター。モントレー国際大学大学院、立教大学を経て、現在に至る。
主要著書に『異文化コミュニケーションのA to Z』(研究社)、監訳として『チャイナCEO―多国籍企業20社のCEOが語る中国体験と助言』 (バベルプレス)がある。
講義概要 異文化コミュニケーションの概要を知る。広く研究されている理論、問題となりがちな実践の両面をとりあげることで、異文化への接触にはじまり、自文化との再遭遇に終わる過程を考察する。従来からの理論をはじめ、異文化コミュニケーション分野が今後どのような発展を遂げていくかについても紹介する。
講義の目的
(コースオブジェクティブ)
本講義の目的は、異文化コミュニケーションの重要性を理解させ、異文化コミュニケーションで扱われている理論、実践での諸問題について知慮させ、異文化コミュニケーションの理論を実践的に考える習慣をつけさせることにある。
講義の学習成果
(ラーニングアウトカム)
本講義を修了した学生は、異文化コミュニケーションの重要性を理解し、異文化コミュニケーションで扱われている理論、実践での諸問題について知り、異文化コミュニケーションの理論を実践的に考える習慣をつけることができるようになる。 
講義の進行システム 1) 基本書となるテキストの該当ページを読む。
2) 音声講義を聴き、テキストと講義メモの内容を理解する。
3) 課題を提出し、各自の習得度を確認する。
4) Q&Aを通じて疑問点を解消する。
テキスト 小坂貴志『異文化コミュニケーションのA to Z』研究社 2007年
コースアウトライン 以下に示すように、16講の講義を行う。受講生は受講指示書に従い学習を進める。その次第は以下の通りである。

1) 指定されたテキストの該当ページを講義前に読み、その課の学習テーマの輪郭をつかむ。
2) 講義メモを参照しつつ、講義を聴く。
3) 各講で習得すべき事項の理解度を見るために、各講に与えられた課題を提出する。
4) 課題の解答を参照して、各講の学習テーマを更に確認する。

講番号 講の標題 ポイント
第1講 コミュニケーションと文化(pp.2〜20) 1)(異文化)コミュニケーションとは何かを理解する。
2)異文化コミュニケーションにおける文化とは何かを理解する。
3)異文化コミュニケーション学とは何かを理解する。
第2講 基礎となる要因
(pp.21〜36)
1)異文化コミュニケーションの基礎要因を知る。
2)異文化コミュニケーションに関係する《メタ》理論を理解する。
第3講 クリティカル・インシデント 1) クリティカル・インシデントとは何かを知る。
2) クリティカル・インシデントを作れるようになる。
第4講 異文化との接触1
(カルチャー・ショック、不確実性減少)
1) 「ささいなこと」の大切さを知る。
2) カルチャー・ショックを理解する。
3)不確実性を管理する大切さを理解する。
第5講 異文化との接触2
(異文化適応)
1) 異文化適応のプロセスを知る。
2) U型曲線とW型曲線の違いを理解する。
第6講 異文化の比較1
(文化の変容性)
1)「文化の変容性」とは何かを理解する。
2)「文化の変容性」の長所・短所を知る。
第7講 異文化の比較2
(アイデンティティー、高低コンテクスト、制限・拡張コード)
1) 自己理解が活用されるように至った理由を理解する。
2) 高低コンテクストを知る。
3) 制限・拡張コードを知る。
第8講 言語コミュニケーション1
(言語)(pp.93〜99)
1)言語相対論とは何かを理解する。
2)スピーチ行為の意義を理解する。
3)会話の原理の意義を理解する。
第9講 言語コミュニケーション2
(会話)
1) 会話制約理論を知る。
2) 会話スタイルの違いを理解する。
第10講 非言語コミュニケーション
(pp.125〜131)
1)空間の使い方の違いを知る。
2)時間の使い方の違いを知る。
3)コミュニケーション調整理論を理解する。
第11講 異文化ビジネスコミュニケーション1(交渉・契約) 1)交渉に関する基礎を理解する。
2) 面子交渉理論を知る。
3) 衝突(紛争)の大切さを知る。
第12講 異文化ビジネスコミュニケーション2(駐在員管理)
(pp.146〜152)
1) 駐在について知る。
2) 異文化管理者とは何かを理解する。
第13講 異文化ビジネス研修
(pp.165〜181)
1) 異文化ビジネス研修の概要を理解する。
2) 異文化ビジネス研修の構成を理解する。
3) 語学研修における日本語のむずかしさを知る。
第14講 異文化コミュニケーション哲学(pp.194〜223) 1) 本項で紹介されている考え方が興った背景を理解する。
2) 対話論の概要を理解する。
3)アジア的コミュニケーションの特徴を知る。
第15講 翻訳通訳1(意味の歴史) 1) 多言語の起源を知る。
2) 意味の理解の変遷を理解する。
第16講 翻訳通訳2(誤解・誤訳) 1) 誤訳、誤解の重要性を理解する。
2) 具体的な誤訳を指摘して、なぜ誤訳に至ったかを推測することができる。
評価方法/修了要件 ●提出課題 全16回 (全課題提出が必須)

この科目は、最終試験はありません。
単位認定の評価は、提出された課題の内容を5段階で評価します。
評価 得点
A 85〜100
B 70〜84
C 60〜69
D 50〜59
F 49以下
各講ごとの提出物は、評価シート(評価点数及び評価コメント)と添削(赤字表示)を付してお返しします。

●修了要件 --- B以上
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