字幕翻訳のルール


  1. 1秒につき4文字。ヨコ字幕は1行につき13字で2行とする。
    2行にわたるときは助詞など区切りの良いところで改行する。

  2. 字幕では句読点は使わない。センテンスの間は全角アケ、平仮名や漢字が続いて読みにくいときは半角アケとする。半角アケは必要最小限にとどめる。また原稿上はワープロの場合は「▽」、手書きの場合は「V」の記号で表わす。

    例:「行くのはやめよう」という字幕は「行くの早めよう」と誤読されるおそれがあるので、「行くのは▽やめよう」と半角アケを入れる。

    ただし、本講座の教材では、[*は2分の1字(半角)アケを表します。]とあるように「*」を使用しております。

  3. 疑問符(?)は必要に応じて使う。感嘆符(!)は、やたらに使わない。

  4. セリフ中の引用部分には二重引用符(“ ”)を用いる。

    例:「彼は“俺に任せろ”と言った。」

  5. セリフが途中で切れるときは「3点リーダー」(・・・)を付ける。

  6. セリフが次の字幕に続くときは「リーダー」(―)を付ける。

    例:「ニュースによると―」
       「舟が遭難したらしい」

  7. 全角・半角アケや記号は字数に数えなくてよい。ただし原稿の上では全角アケ、疑問符、感嘆符、3点リーダーは1文字分、二重引用符は1組で1文字分、半角アケは2分の1文字分、リーダーは1文字半のスペースをとる。

  8. 数字は算用数字を用い、1ケタは全角、2ケタ以上は1ケタが半角となる。

    例:3万2500ドル(6文字と数える)

  9. テレビ、ラジオ、電話などのスピーカーを通した音や歌の歌詞などはイタリックにする。原稿上は(イタ)などと注意書きを付ける。

  10. 漢字は原則として常用漢字以外は使わない。例えば「噂」という漢字は使えないので平仮名かカタカナにする。平仮名にして読みにくい場合は傍点を打つ。

    例:「そのうわさ・・・は本当だ」または「そのウワサは本当だ」

    ただし、テキスト形式の場合は傍点が打てないので、「そのうわさは本当だ (傍点:うわさ)」のように右側に付記する。

  11. 読みが紛らわしい漢字にはルビをふる。例えば「人気がない」は必要に応じて「人気にんきがない」、「人気ひとけがない」などとルビをふる。

    ただし、テキスト形式の場合はルビがふれないので、「人気がない (ルビ:人気=にんき)」のように右側に付記する。

  12. Yes、No、Thank youなどの単純なセリフで字幕にする必要のないときはアウトにする(字幕もつけない)。原稿には「OUT」と書く。ただし単純なセリフでも字幕が必要なときもあるので、機械的にアウトにしてはならない。

※原稿作成の際の字数は、「(秒数×4)+2文字」くらいまではOK